
―家庭でできる社会性の伸ばし方―
あなたのお子さんは、周りを巻き込んで遊びを広げたり、誰かが困っている時にそっと助けたり、そんな場面がありますか?
もし「うちの子は人見知りで…」と思った方も、実はこの“人を巻き込む力”は、家庭の中で少しずつ育てることができます。
私は20年以上、スポーツ教室や学校、子育て支援の現場で子どもたちと関わってきましたが、
「周りを巻き込んで“場”を明るくできる子」
は、どの環境でも自然と信頼を集め、友だちも大人も味方になってくれます。
つまりこれは、生きていく上での
“最強のスキル”
なんです。
今回はその力を、どうすれば家庭で育てられるのかをお伝えしていきます。
「巻き込む力」は特別な子だけのもの?
巻き込む力、というと、「リーダー気質の子」とか「目立ちたがり屋の子」を思い浮かべるかもしれません。でも実は、それだけではないんです。
大人しい子でも、優しさや観察力を活かして周囲の気持ちを察し、ふんわりと場をつなぐ
「巻き込み名人」
になることもあります。
ポイントは、
「自分の楽しさを周りと共有しようとする姿勢」と「相手の気持ちを想像する力」。
この2つが育てば、どんなタイプの子でも“空気を作る力”を持てるようになります。
家庭でできる!「巻き込み力」の育て方
では実際に、家庭ではどんな声かけや関わり方が有効なのでしょうか?
大きく3つのステップに分けてご紹介します。
① 自分の感情を素直に表現できるようにする
「楽しい!」「うれしい!」「悔しい!」「悲しい…」
まずは、子どもが自分の感情を言葉にする習慣をつけることが大切です。
ポイントは、大人が
「気持ちに名前をつけてあげること」。
たとえば、
「いま悔しかったんだね」 「それ、すごく嬉しかったんじゃない?」 「なんかちょっとモヤモヤしてる?」
といった声かけを通して、子どもは「気持ちを言葉にしていいんだ」と安心して感じられるようになります。
自分の感情に気づけるようになると、他人の気持ちにも目を向けやすくなるんです。
② 他人の気持ちに目を向ける会話を増やす
たとえば、テレビや絵本、日常の出来事を話題にしながら、
「この子、どうして泣いちゃったんだと思う?」 「もし○○くんなら、どう思う?」 「お友だちの気持ちって、どんな感じだったと思う?」
といった質問を投げかけてみてください。
“相手の気持ちを想像する”力は、共感性を育てる土台になります。そして、共感できる子は、相手のことを考えて自然に「場をよくしよう」という行動をとるようになります。
③ 「場を明るくする子」を家庭で肯定する
子どもが自分から遊びを提案したり、友だちに声をかけたりした時に、
「○○くんが声かけてくれたから、みんなで遊べたね!」 「その一言、場が明るくなったよ〜!」 「○○ちゃんがいると、楽しい空気になるね!」
といった“場作り”へのフィードバックを意識して伝えてみましょう。
子どもは「そうか、自分には周りを楽しくする力があるんだ」と実感することで、自己肯定感が高まり、さらに周囲との関わりが活発になります。
子どもが周囲を“味方にできる力”を育てよう
私たち大人も、仕事でも子育てでも「人と協力する力」が欠かせません。
でもこれは、大人になって突然身につくものではなく、小さい頃からの積み重ねで育つ力なんです。
「巻き込む力」は、強引に人を動かす力ではありません。
自分の気持ちを素直に出しながら、相手の気持ちにも寄り添えることで、自然と人が集まってくる。
そんな“空気を作れる子”は、これからの社会でも確実に強みを発揮していくでしょう。
子育てに悩んだら、ひとりで抱え込まないでください
もしあなたが、
「うちの子、友だちとうまく遊べてない気がする」 「人との関わり方って、家庭でどう教えればいいの?」 「自信を持って人と関われる子になってほしい」
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おわりに
「社会性」とは、決して“人と仲良くできるか”だけではありません。
自分の想いを持ちつつ、それを相手に伝え、周囲とつながる力。
家庭の中のちょっとした言葉や関わり方で、確実に育てていけます。
子どもたちが、自分らしく、でもひとりじゃないと感じられる毎日をつくるために。
一緒にゆるやかに、一歩ずつ進んでいきましょう。