いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!Bon Body代表の「ごりっち」こと私です。

連載4日目の今日は、自分が22年の指導現場で出会った、ある男の子の感動的なエピソードをお話しします。

「うちの子、引っ込み思案で自分の意見が言えないんです……」
「失敗するのが怖くて、新しいことに挑戦できません……」

そんなお悩みを抱えるお父様・お母様に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

たったひとつの「言葉の引き出し」で、子どもの目の輝きと行動がどう劇的に変わるのか。現場のリアルな空気感と共にお届けします。

友達の輪に入れず、いつも下を向いていたA君

数年前、自分が担当していたスポーツ教室にやってきた当時小学2年生のA君。

A君はとにかく大人しくて繊細な子でした。運動に苦手意識があり、練習中もどこか申し訳なさそうに友達の後ろに隠れてしまう。失敗することを極端に恐れていて、自分の順番が来ると「無理、できない……」と下を向いてしまうような状態だったのです。

親御さんも心配そうに「うちの子、積極性がなくて……ご迷惑をおかけしてすみません」とおっしゃっていました。

昔の私なら、「大丈夫、君ならできる!頑張れ!」と力づくで背中を押していたかもしれません。

しかし、自分の中で不安でいっぱいになっている子に「頑張れ」とハッパをかけても、追い詰められてさらに縮こまってしまうだけです。

意識を「自分」から「相手」へ変えた一言

そこで自分は、A君にこう声をかけました。

「A君、うまくやろうとしなくていいんだよ。今日の目標はひとつだけ。『周りの仲間を楽しませること』だ!」

A君は「えっ?」という顔で私を見ました。自分は続けてこう伝えました。

「人が楽しむと、不思議と自分もめちゃくちゃ楽しくなるんだぞ。上手にプレーしなくていい。声を掛けたり、ハイタッチしたりして、どうやったら目の前の友達が笑顔になるか、それだけを考えてやってごらん!」

「人を楽しませろ!人が楽しむと自分も楽しくなる!」

これが、Bon Bodyの現場で自分が子どもたちに伝え続けている一番の言葉です。

それまでのA君は、「自分がうまくできないと怒られるかも」「自分が失敗したら恥ずかしい」と、意識がすべて【自分(自分ベクトル)】に向かっていました。

だからこそ、不安と恐怖で動けなくなっていたのです。

しかし、「仲間を楽しませる」という役割を与えられたことで、A君の視線は【相手(周囲の友達)】へと一気に切り替わりました。

周りを笑顔にした瞬間、自己肯定感が爆発した

その日のミニゲームでのことです。

A君は自分がシュートを打つのではなく、フリーになっていた友達に「はいっ!」と一生懸命パスを出しました。そのパスが見事に繋がり、友達がシュートを決めたのです。

友達は「A君、ナイスパス!ありがとう!」と飛びついてハイタッチをしました。

その瞬間、今まで下を向いてばかりだったA君の顔に、パッと眩しい笑顔が広がりました。

「自分がパスを出したことで、友達が喜んでくれた」
「自分には周りを笑顔にする力があるんだ」

そう心から実感したA君は、そこから別人のように変わり始めました。

声が出るようになり、失敗しても照れ笑いをしながらすぐにボールを追いかけ、自分から新しいプレーにどんどん挑戦するようになったのです。

その姿を後ろで見守っていたお母様は、目頭を押さえながら「あんなに生き生きと楽しそうに笑う我が子を初めて見ました」と感動してくださいました。

なぜ「人を楽しませる」と言葉をかけると子どもの心が開くのか?

子どもが消極的になる最大の原因は、「失敗して評価が下がることへの恐怖」です。

「上手にやりなさい」「正しくやりなさい」と大人がプレッシャーをかけると、子どもは失敗を避けるために殻に閉じこもります。

しかし、「人を楽しませてごらん」という言葉は、子どもから「評価される恐怖」を取り除きます。

  • 自分が主役になって仲間をワクワクさせていいんだ
  • 周りを笑顔にできた自分には価値があるんだ

そう思えたとき、子どもたちの自己肯定感は爆発的に高まります。

「人を楽しませる力」を身につけた子は、スポーツだけでなく、学校生活でも社会に出てからも、周りから愛され、応援される存在へと成長していきます。10年後に差が出る人間形成とは、まさにこのことです。

言葉の引き出しひとつで、子どもの未来は変わる

子どもを変えるのに、体罰や厳しい強制は一切必要ありません。

必要なのは、指導者や親御さんが「その子の背中をそっと押し、意識をポジティブに変えてあげる言葉の引き出し」を持っているかどうかです。

私たちが運営するBon Bodyの現場には、こうした「子どもたちの可能性を開花させる言葉の引き出し」が溢れています。

明日9月10日のブログでは、若手指導者やトレーナーの方に向けて『独立したい指導者が絶対に陥る3つの壁』についてお話しします。指導者を目指す方はもちろん、教育に興味のある親御様もぜひご覧ください!


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