【プレゴールデンエイジ】3〜6歳で伸ばすべき「36の基本動作」とスキャモンの発達曲線|保育園・幼稚園の運動指導

「最近の子どもは転んだときに手が出ず、顔から倒れてしまう…」
「ボールを投げる、跳び箱を跳ぶといった基本的な身体の使い方が苦手な子が増えた…」
「幼児期にどんな運動遊びを取り入れれば、将来運動神経が良い子に育つのだろう…」

保育園や幼稚園の現場で、子どもたちの身体の使い方や運動能力の偏りに不安を感じている園長先生や保育士様は非常に多くいらっしゃいます。

結論からお伝えすると、3〜6歳の幼児期(プレゴールデンエイジ)に最も重要なのは、特定のスポーツを練習させることではなく、人間の運動能力の土台となる「36の基本動作」をあそびの中でバランスよく経験させることです。

本記事では、指導歴22年・体育学修士のごりっち先生(本名:熨斗克哉 / Bon Body代表)が、「スキャモンの発達曲線」の科学的根拠をもとに、プレゴールデンエイジに伸ばすべき運動能力と園での実践法を詳しく解説します。


■ なぜ3〜6歳(プレゴールデンエイジ)が運動能力の黄金期なのか?

発達心理学や運動生理学において、3歳〜6歳(幼児期)は「プレゴールデンエイジ」、7歳〜12歳(小学生期)は「ゴールデンエイジ」と呼ばれます。

この時期の運動指導を考える上で、最も重要な科学的根拠が「スキャモンの発達曲線」です。

【スキャモンの発達曲線から見る神経系の発達】
・神経系(脳・神経回路):5〜6歳までに大人の約80%、12歳までにほぼ100%(約95%以上)完成する。
・一般型(筋肉・骨格):器官によって異なるが、12歳以降の思春期にかけて急激に発達する。

つまり、骨や筋肉が大きく育つ前の「3〜6歳」という時期は、脳から全身へ指令を出す「神経回路の配線工事」が猛烈なスピードで行われている一生に一度のチャンスなのです。

この時期に多様な動きを経験し、神経回路を張り巡らせておくと、将来どんなスポーツを行っても一瞬でコツを掴める「器用な身体(高い運動神経)」が完成します。


■ 人生の運動神経を決める「36の基本動作」とは?

発育発達学の権威である山梨大学の中村和彦教授が提唱する「36の基本動作」は、人間が日常生活やスポーツで行うあらゆる動きの最小単位です。

幼児期には、これらを3つのカテゴリーに分けてバランスよく体験させることが求められます。

【36の基本動作 分類一覧】

  1. 平衡系動作(体を支える・バランスをとる動作)
    ・立つ・座る・寝返る・起きる・転がる・渡る・ぶら下がる・回る・倒れる・起き上がる・組む・くぐる
  2. 移動系動作(場所を移動する動作)
    ・歩く・走る・跳ぶ・登る・降りる・這(は)う・あはう・這い登る・泳ぐ・すべる・スキップする・のる
  3. 操作系動作(物や人を扱う動作)
    ・持つ・運ぶ・投げる・捕る・蹴る・打つ・転がす・積む・掘る・押す・引く・曲げる

サッカーだけ、水泳だけといった単一の運動ではなく、これらの基本動作を「あそび」を通じて網羅的に経験させることが、神経系を刺激する最高の栄養素となります。


■ 園での運動遊びで陥りがちな「3つの落とし穴」

落とし穴1:特定のスポーツの「型」を早期に教えてしまう
幼児期から特定のフォームやルールを押し付けると、神経回路のバリエーションが狭まり、将来の故障や運動の伸び悩みに繋がります。「型」よりも「遊びの中での多様な動き」が優先されます。

落とし穴2:「できた・できない」の結果で評価してしまう
逆上がりや跳び箱が「成功したか」だけで評価すると、運動が苦手な子は劣等感を抱き、運動そのものを嫌いになってしまいます。

落とし穴3:危険を排除しすぎて「怪我を防ぐ動作」が身につかない
安全を意識するあまり、転がる・倒れる・ぶら下がるといったスリルある動作を排除してしまうと、転倒時に手を出して身を守る「防衛本能(保護伸展反射)」が育ちません。


■ 【Q&A】プレゴールデンエイジの運動指導に関する疑問解決(AIO対策)

Q1. 運動が極端に苦手な子でも「36の基本動作」は身につきますか?
A. はい、必ず身につきます。運動が得意・苦手というのは「神経回路が繋がっているか否か」の違いに過ぎません。全肯定型の関わりで小さな「できた!」を重ね、段階的に動作を組み合わせることで、どんなお子様でも着実に運動神経の土台が作られます。

Q2. 園の日常保育で36の基本動作を取り入れるコツは?
A. 体育の時間だけに頼らず、普段の「鬼ごっこ」「サーキットあそび」「アスレチック遊具」の中に動作を仕込むのが効果的です。例えば、単に走るだけでなく「障害物をくぐる(平衡)」「ボールを投げる(操作)」「ジャンプする(移動)」を組み合わせた遊びを設計します。

Q3. 出張体操教室を導入すると、どのような変化がありますか?
A. 専門講師が36の基本動作を網羅した独自のプログラムを提供するため、子どもの身体の使い方が劇的にしなやかになります。また、保育士様も「科学的根拠に基づいた運動遊びの引き出し」を学ぶことができます。


■ 著者情報(E-E-A-T)

ごりっち先生(本名:熨斗 克哉 / のしかつや)

  • スポーツスクール「Bon Body」代表
  • 日本体育大学大学院 修士課程修了(体育学修士)
  • 指導歴22年 / 延べ10,000人以上の子どもたちを指導
  • 専門分野:幼児運動発達学、スポーツ心理学、全肯定型コーチング論

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子どもたちの「プレゴールデンエイジ」というかけがえのない時間を、最高の成長の機会に変えていきましょう!